JAガンバレ農業!
【第82回】

定年帰農で桃栽培「量より質で勝負」
~高梁市成羽町、干田尾寿さん~

(高梁市成羽町)撮影日:平成30年6月25日
桃に袋をかける干田尾さん

桃に袋をかける干田尾さん

高梁市成羽町でモモ栽培に汗を流すのは、干田尾寿さん(68)。自宅前に広がる園地で、「白鳳」「清水白桃」「おかやま夢白桃」など5品種を12aで栽培し、今年で丸5年を迎えました。

干田尾さんは、高校卒業後、主に東京都でサラリーマンとして働き、農業に触れる機会はほぼ皆無でした。今なき父が葉タバコからの転作で平成のはじめ頃、着手したモモ栽培ですが、忙しい収穫時期などに運搬作業を手伝うのみでした。

転機が訪れたのは、父の他界。母が一人暮らしになるのを案じ、63歳のときに退職を機にUターン。Uターン時期とモモの収穫時期が重なり、帰郷後ほどなく右も左も分からない中、収穫作業に追われました。「高校卒業後44年間、米すらも作り方がわからなかった者がモモの収穫。無我夢中で体力的にも辛い時期だった」と当時を振り返ります。

しかしながら、今では「田舎に帰ってきてよかった。一人でも続けていける農業をしたい」と笑みをこぼしました。作業を一人でこなす干田尾さんにとって、品種構成はとても重要。先輩農家やJA営農指導員のアドバイスを受け、収穫時期などをずらした品種へ改植し、来年以降、随時収穫時期を迎える予定です。

園地がある高台からは、成羽町内が一望できる

園地がある高台からは、成羽町内が一望できる

「定年帰農して丸5年が経った今、ようやくモモのことがわかってきた」と干田尾さん。高梁市が開くピーチスクールで基礎を学び、JAが開く講習会への積極的な参加、先輩生産者からアドバイスを受け、栽培を続けてきました。「枝ぶりを見るなど樹の状態を確認し、収穫量よりも品質のよいモモをつくりたい」と今後を見据えました。

モモ栽培の場合、定年帰農の時の参入のしやすさも強調。「他の作物ももちろん魅力的だが、定年帰農する場合、モモは初期投資が少なく契約栽培で経営プランが立てやすいのが魅力」と干田尾さんは語ります。

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