JAガンバレ農業!
【第72回】

再生農業で、元気な街づくりを
~モモ農家、吉備中央町黒土 山本有利さん~

(加賀郡吉備中央町)取材日:平成29年10月26日
JA営農指導員と樹の生育について確認する山本さん(右)

JA営農指導員と樹の生育について確認する山本さん(右)

「街を活性化させていくためには、見せる農業を通じた再生農業が必要だ」と見据えるのは、1年前から岡山県加賀郡吉備中央町で、約1.2haでモモを栽培する山本有利さん(46)。その土地は耕作放棄地でしたが、スコップ、管理機、草刈機だけで開墾してモモを植え、再生を果たしました。無謀とも言えるこの作業に周りの人からの批判を浴びながらの作業でしたが、今では土地管理の依頼が舞い込むまでに成長。「周りの人から認めてもらうためには、時間がかかる。そのためには『見える農業』が必要。耕作放棄地や水田をモモ園に再生し、一次産業を活性化することこそが、街の活性化に欠かせない」と山本さんは考えます。

営業マンを退職後、約7年前に同県赤磐市に移住。非農家でしたが田舎に住むのなら、農業をしてみたいと、同市の観光農園に就職しモモ栽培と出会いました。農業未経験者の山本さんにとって苦悩と試行錯誤の連続でしたが、日を追うごとに「人が作ったモノを売るのではなく、自分が作ったモノを売れるのが農業の最大の魅力」と感じるようになりました。

産地視察をする中で全国的にモモ生産者の高齢化と担い手不足を感じると同時に、参入可能な作物であると確信。生育に最適なこの土地に移住を決意しました。

草や樹が生い茂っていた土地が今ではモモ園に。

草や樹が生い茂っていた土地が今ではモモ園に。

農園時代の知識を生かし約25品種を作付けし、6月中旬から10月中旬までのリレー出荷で県内直売所やインターネットで販売しています。将来的には、30品種以上を作付けし、11月中旬までの出荷を見込んでいます。今は直売所やインターネットでの販売のみですが、JAへの出荷を視野に入れています。「産地として特色を出すためにもJAと協力し、農家を増やすことで耕作放棄地の減少につなげ、全量JAへ出荷したい。特色が出ることで、次への一歩につながるだろう」と話します。

今後について、多くの人の協力が欠かせないとした上で、「増加の一途を辿る耕作放棄地を活用し、一次産業を活性化しながら、観光農園としての機能を持たせたい。観光客が来るようになれば、他の産業も潤い街の存続につながる」と希望を抱きました。

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