営農講座

水稲水稲

営農生産部農産課 
大場 裕典 営農担当
080-2944-5655
担当者

収穫前の管理について(2014年9月)

収穫までの水管理

 玄米は、出穂後30日頃まで肥大が続くため、落水は出穂後約30日を目安にしてください。落水が早すぎると、登熟期後半に脱水症状となり、玄米の未熟や胴割れ等を招く要因となります。近年特に「白未熟粒」の発生が多く、等級格下げの要因にもなっています。白未熟粒の発生を軽減させるためにも、早期の落水は避けてください。

 籾の成熟による粒形の変化を玄米の寸法でみたとき、まず玄米の長さが決まり、次に幅、最後に厚さが決まります。よって、厚さが十分でないときに水分が少ないと粒の張りが悪くなり、屑米が増えることとなります。

 ただし、中干しが十分に出来ていない場合、また田の排水性が悪い場合等は、収穫作業の効率を考慮し、適宜落水時期を調整することも必要です。

※出穂期とは、株の半分の穂が止葉の葉鞘から出たときです。

収穫について

 玄米の品質を左右する収穫適期の判定は、非常に重要な事柄です。稲の生育は毎年同じではないので、「稲刈りは必ず9月の第二週日曜に決めている」とか、「隣の田の稲刈りが終わったら刈る」といった習慣は、収穫適期を逃すこととなりかねません。

 収穫適期を判定する目安には、以下の3通りがあります。まず日数でみると、適期は早生品種で出穂後約35~45日程度、中生品種で出穂後約38~45日程度です。次に実際の籾の色具合でみると、青味籾率が20~5%程度が良いでしょう。青味籾率とは、1株中の長い穂3本の籾のうち、完全に黄化した籾を除いた青味のある籾の割合のことをいいます。また、積算気温でみることもできます。積算気温とは、出穂期(ほ場における株の半分の穂が、止葉の葉鞘から出たとき)以降の平均気温を積算した数字のことで、その累計を収穫の目安とすることもできます。(品種ごとの違いは下記表1を参照)

 もし刈り遅れとなった場合、収穫の速度が速いと収穫ロス(落穂穀粒、落下粒)が多くなります。刈り遅れの場合、作業効率を優先すると収量や品質の低下を招きますので注意が必要です。収穫適期を過ぎると、籾は熟れるのではなく枯れていきます。

倒伏について

 稲が倒伏状態にあると、降雨後なかなか乾燥しないため、穂発芽の発生が懸念されます倒伏してしまった場合、ほ場の状態を早めに確認し、穂発芽の被害が広がらないように早めに収穫してください。特に、キヌヒカリやヒメノモチは穂発芽しやすいので、注意が必要です。

 穂肥の施用方法が適切でない場合、倒伏の原因となる場合があります。次年度以降、元肥一発肥料以外で穂肥を施用する場合、下位節間の伸長を抑えるためにも穂肥の時期が早くなりすぎないように注意が必要です。また、稲の様子を見ながら穂肥の量を調整することも重要です。それでも倒伏する場合、出穂30日前からの幼穂形成期の節間伸長を抑えるため、水をあまり溜めない節水栽培を行い、肥料の吸収を抑える方法もありますが、先述の通り幼穂形成期には水分がある程度必要となる為、過度の田干しは厳禁です。